こんにちは。自分らしい働き方を模索中の内向型公務員SAYAmaruです😊
「たらい回し」
嫌な言葉ですよね。
役所に問い合わせをしたら、これはうちの担当じゃない、〇〇課に聞いてくれと言われ、〇〇課に聞いたら△△課の担当だと言われ、延々たらい回しにされる。こんな経験あると思います。（私も一市民として経験あります）
ザ・役人対応って感じでイライラしますよね。
でも、現役公務員として言い訳させてください。
私たちも、時間を割いて問い合わせてくれた方に「うちの担当じゃない」と言うのはとても辛いんです。
でも公務の性質上、こういう対応をせざるを得ない場合が多いんです。
そして、「たらい回し」に罪悪感を感じ、「うちの担当じゃない！」ってはっきり言えない人、主に、相手の気持ちを考えすぎる内向型人間（あるいはHSP）が、辛くて心を病んでしまうんです。
まず、なぜたらい回しが発生するのか？
それは公務員の縦割り行政に原因があります。
公務員は、基本的に自分の担当部署の仕事しか知らない、できないことが多いです。横のつながりがほとんどありません。
なので、自分の担当外のことを聞かれても分からないし、どこが担当課と聞かれてもきちんと答えられません。
でも、聞かれたら何かしら答えないといけないので、とりあえず「〇〇課だと思われます、、、」とあいまいに答える。そして、〇〇課が担当じゃなかったらその担当者も「△△課だと思われます、、、」と答え、正解にたどり着くまで延々とたらい回しが続きます。
だったら聞かれても分かるように自分の担当部署以外の仕事も覚えろ！と思われるかもしれません。
確かにその通りで、そうあるべきです。
ですが、これがなかなか難しいんです。
公務員は２年おきに異動がありますが、十分な引き継ぎも教育もなく、最近は人員削減のためその仕事の担当者は自分だけ、ということも多く、誰も自分の仕事を教えてくれません。四苦八苦して必死に仕事を覚え、慣れてきたころにまた異動です。
つまり、自分の担当業務を覚えることで精いっぱいで、他の仕事を覚える余裕がありません。
こういう状況で自分の担当外の問い合わせにも丁寧に対応していると、自分の業務が滞り、本来やるべきことがおろそかになる、という悪循環に陥ります。
言い訳がましいですが、自分のやるべき業務に集中するため、やむなく「たらい回し」している、という実情もあります。
ですが、この公務員の必殺技「たらい回し」が容易にできない職員もいます。
主に、相手の気持ちを考えすぎてしまう内向型人間（あるいはHSP）です。
私もそうですが、「担当ではありません。分かりかねます。」って言うのに、すごく罪悪感を感じます。特に電話対応だと、電話口で相手がイライラしてるのが分かるので、心臓が痛くなります。
こういう内向型公務員がやりがちなのが、相手を怒らせたくなくて、全部完璧に対応しようとすることです。自分の担当業務以外のことにも手を出し、何を聞かれても答えられるようにしようと頑張ってしまいます。
ですが、もともとマルチタスクが苦手な内向型人間が広く浅く色んなことをこなすのは難しいし、何より、問い合わせを完璧にしようなんてムリです。電話だろうと窓口だろうと、聞かれたことにすぐ答えるという行為自体が苦手だからです。
それに、「自分の担当じゃありません！」とはっきり言える職員が評価される雰囲気もあります。私もよく、担当外の問い合わせに対応しようとして、上司に注意されました。
相手のために苦手なことを一生懸命やってるのに、逆に上司から怒られる。でも「自分の担当じゃない！」と言うのも辛い。
内向型人間にとって苦しいジレンマです。
涼しい顔して「担当じゃありません！」とピシャッと言える同僚たちがうらやましくさえ思います。
と、長々と言い訳を書きましたが、大事なのは、内向型公務員のメンタルも保ちつつ「たらい回し」をなくすにはどうしたらいいか、です。
、、、、、、
いい解決策が思いつきません。すみません😢😢😢
根本的には、公務員の縦割り行政をなくす、異動制度を見直す、ということが必要かと思いますが、そう簡単にはできないでしょう。。。
根本解決にはなりませんが、少なくとも今できることは、過去の問い合わせ対応をみんなで共有して、一度聞かれたことは丁寧に対応できるようにする、ということでしょうか？もちろん、今もできる範囲でやっていますが。
今回は言い訳がましいことばかり書いてしまいましたが、実際、こういう対応が辛くてメンタルを病んでしまう職員はたくさんいます。
だからといって「たらい回し」が許されるわけではないですが、状況を改善するためにできることはないか、これからも考えていこうと思います✨
公務員の人事制度への不満はこちらにも書きました↓
